寝不足でぼ〜っと海を眺めてた
湖のような海面を
やっべぇ〜〜寝てしまったぁ!
もう日が沈む寸前
それからの記憶はぶっ飛んだみたい
まるでオーディション?!のステージは土曜日のラストだった
普段は居るはずのない俺に痛いほどの視線が浴びせられた
焦りと緊張で喉はカラカラだ
この衣装いけてるかな?
髪型は?
きっと常連客には興味ありだよね?
スポットライトが灯り
レコードの音がフェードアウト
えっ?
おふざけ?
まさかのドラムロールからイントロへ
その満席のどこかから黄色い野次も聞こえた
女の子の がんばって〜! は聞こえなかった
たぶん誰も言ってないな
1曲目、2曲目は記憶にない
頭真っ白ってこのこと?
ドラム、ベース、ギター、キーボードの慣れた演奏が
踊る客の姿と絡み合った
俺の意識の記憶はラスト曲
バラードだったけど
あぁ これで終われる と思うと
妙に落ち着いて
その歌詞に感情移入してしまった
目の前をたくさんの男女がチークを踊り
そのたくさんの顔を見ながら
ラストは想像以上の拍手がホールに響いた気がした
声もかけてもらい
安堵と充実感に包まれ
俺の目からは
まさかの汗が! いや涙が!
感動してたのは自分だけだった
おつかれさん!! じゃ明日ね!
みんな帰っちゃった
えっ?
俺はどうなるの?
つづく
Text by tatsuo 70's memory
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